経済学の知見獲得

ここからは,余裕のある人・他の学生にさらに差をつけたい人向けの内容です.

皆さんの多くは,新聞・日経ビジネスなどにもきちんと目を通し,世の中の流れを把握し自分なりの考えも持っておられることと思います.そこで余裕のある人は,著名な経済学者の書いた書籍にも目を通して見ることをお勧めします.


それは何故か?
志望動機で,日本経済を支えていきたいとか,途上国の経済発展に関わりたいと言ったとして,はたして志望する業界・企業に進むことが,それを達成するうえで最善の方法なのか説得力のある形で説明するのはなかなか難しいためです.特に投資銀行コンサルティングファームなどでは,イメージだけで物事を言う人間を良く思わない方も多いです.また,自分が進んだ業界の未来を正しく見据え,有意義な人生を歩むうえでも,経済・産業の動向について視座を磨いておくことは極めて重要です.例えば以下の質問に対して何らかの意見を,ある程度の根拠を持って言えますか?

  • IT技術や途上国経済の発展により,仕事のあり方はどう変わっていくか?
  • 今後,世界中の資本の流れはどのようなものになっていくのか?
  • 途上国の発展は,先進国経済にどのような影響を与えていくか?
  • 途上国との競争が日本にとって優先すべき課題なのか?
  • 日本の発展のためには,製造業の復活が最善の策なのか?
  • これから先進国にとって必要となる産業とはどのようなものなのか?
  • 今ある大企業の中で,10年後も存在しうるものはどれくらいあるか?それはどのような企業か?
  • 10年後,20年後も活躍するためには,どのような能力を身につけていかなければならないか?
  • 日本企業も,株主重視の経営をすることが本当に望ましいのか?同様に重要視すべき存在は何なのか?


これらの質問に対する答えを求めるうえで,参考になるものを紹介します.私もそこまであまり詳しくはないのですが,


あたりは,いずれも有名かつ,示唆に富んだ内容を含んでいます.

『暴走する資本主義』著者のロバート・B・ライシュは,”オバマの知恵袋”と称された程の有識者で,この著書も,経済のグローバル化に伴い資本主義の現場で何が起こっているか,そしてこれらは今後どうなっていくかについて,大変優れた示唆を与えてくれます.

『フラット化する世界』は大ベストセラーなので知らない方は少ないと思います.経済・科学技術の進化に伴い,世界がどのように変わっていったか,そしてこれから先進国が生き延びていくにはどうしたらよいかについて,大いに考えさせられます.

ネクスソサエティ−』は,知の巨人ドラッカーの著作.経済のグローバル化,IT技術の進展,個人資産の分布の変化などが今後の企業・国の在り方にどのような影響を与えていくかについて,鋭い洞察を行っています.経済・経営の両面に関して学ぶことの多い一冊です.

大前研一 新・経済原論』は,IT技術の進展や,各国政府による規制の緩和により,資本の流れや企業間・国家間の競争のルールがいかに変わっていくか,その中で繁栄を手にするにはどのような考えを持ち,どのような行動をとっていくべきかについて,優れた視座を与えてくれます.

『新たなる資本主義の正体』は,上記三冊に比べると若干知名度は落ちますが,今後企業の資金源がどこから拠出されるようになるか,そしてそれにより,企業と従業員,顧客,社会との関わり方がどう変化していくかについて,有益な知見を与えてくれます.



その他の本ですが,ノーベル経済学賞受賞者の書籍も一度読んでみて損はない筈です.有名どころを上げると以下の通りです.


以上です.他にもお勧めの本がたくさんあるかと思います.皆さんからも紹介して頂ければ幸いです.



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