2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『最強の経営学』

【評価】☆☆☆ 【紹介】 ハーバードMBA,ボストンコンサルティング,ATカーニー,同志社大学教授という刺激的な経歴の持ち主である,島田隆氏の著作です.新しい経営理論にむやみに飛びつく風潮に警鐘を鳴らすとともに,意思決定とは本来どういうものか,最低限抑え…

『進化する企業のしくみ』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 ボストンコンサルティンググループでテクノロジー系の案件を数多く手がけ,その後独立してコンサルティングファームを起した鈴木貴博氏と,NTT副社長の宇治則孝氏による共著です.内田和成氏の提唱する異業種間の企業競争の現状と,Web2.…

『逆境経営 7つの法則』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 駿河台大学,東京工業大学で教鞭を揮う水尾順一氏の著作で,近年の不況下・逆境下において企業が持つべき心得が書かれています.内容も易しく,紹介事例も親しみのある企業が多いです.が,同時に多くの企業が見落としがちな点をきちんと指…

『知識経営のすすめ』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 我が国における経営研究の第一人者の一人である野中郁次郎教授と,教授であり知識産業コンサルタントである紺野登氏の共著です.先進国を中心に知識労働者が増加している現状を踏まえ,知識経営(従来型のナレッジマネジメントを,より競…

『なぜ新しい戦略はいつも行き詰まるのか』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 元コーポレートディレクションのコンサルタントで,現在テキサス大学の助教授としてMBAの学生指導等に携わっている清水勝彦氏の著作です.従来の分析・論理思考を重視した経営戦略の限界と,希少性・価値の低下に対する問題提起とその対…

『組織戦略の考え方』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 一橋大学・大学院教授の沼上幹氏の著作です.組織論で登場する様々な組織形態の性質の再確認と,問題の原因をすぐに組織構造に帰着させてしまったり,流行の理論を安易に取り込もうとする近年の風潮に対する警告が主な内容となります.コ…

『経営戦略を問いなおす』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 『戦略不全の論理』や『経営は十年にして成らず』などの著書で知られる三品和広教授の著作です.タイトルからも分かるとおり,近年乱用されがちな「戦略」という言葉に対し,その意味と本質を考え直す内容となっています.特に前半が秀…

『人材マネジメント論』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 マッキンゼーのコンサルタント,現ワトソンワイアット社長を経験後,独立された高橋俊介氏の著作です.人材活用方法や組織戦略の理論解説に終始するのではなく,企業戦略,製品・市場戦略がどうあるべきかについて触れたうえで,組織・人材…

『戦略的思考の技術』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 大阪大学社会経済研究所の梶井厚志氏の著作で,副題からも分かるとおりゲーム理論の解説と企業経営・実生活への応用について書かれた書籍です.特に企業経営に関して有用な知見についていくつか紹介します. 先読みと均衡:製品開発や…

『高収益企業のつくり方』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 名経営者,稲盛和夫氏の主宰する「盛和塾」における,参加者との質疑応答のなかから,高収益企業のつくり方に関連するものにテーマを絞って掲載した本です.理論や手法に特化した経営書に比べ,経営者の心構えや,気高い経営理念の大切さ,…

『経済学を学ぶ』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 長年経済学の研究に携わっており,その分野の著作も多い岩田規久男教授の経済入門書です.経済学的な考え方から,市場原理,ミクロ経済学,マクロ経済学の基礎について書かれています.M.E.ポーターの『競争の戦略』をはじめとする多…

『仮説思考』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 ボストンコンサルティング元日本代表で,早稲田ビジネススクール等で教鞭も揮っておられる内田和成氏の著作です.タイトルから分かるとおり仮説思考の重要性とそのプロセス・トレーニング方法について書かれています.仮説思考や論理…

『即戦力の磨き方』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 大前研一氏が,今後の世界経済,我が国における労働環境を基に,ビジネスパーソンの取るべき行動について述べた著作です.『ザ・プロフェッショナル』や『大前研一 新資本論』と重複する内容も多いですが,それらのエッセンスがコンパ…

『稲盛和夫の実学 経営と会計』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 京セラの創業者であり,KDDI,ウィルコムの母体を創った稲盛和夫氏の著作です.会計を基点として経営の重要性について書かれています.各所に有意義な助言が散りばめられている訳ですが,特に印象的であった主張を三つ紹介します. 「…