2009-01-01から1年間の記事一覧

『競争戦略論II』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 経営戦略の研究者として,最も影響力のある人物の一人であるマイケル.E.ポーター教授の論文集です.『競争戦略論I』が,個々の事業戦略や,企業の全社戦略,多角化などを中心に扱っていたのに対し,本書では,グローバル経済の性質や…

『経営パワーの危機』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 元ボストンコンサルティンググループのコンサルタントで,企業再生のスペシャリストとして名高い三枝匡氏の著作です.小説形式で,企業再生や経営者育成のプロセスに触れられるようになっています.舞台は,大企業の弱小子会社で,高…

『BCG 戦略コンセプト』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 ボストンコンサルティンググループの事業戦略,市場戦略,組織戦略に関する考え方と,その際用いられる経営ツールが紹介されている本です.一章:競争優位の6つの視点は本書の総論となっており,日本企業が競争優位を築くための3つの…

『異業種 競争戦略』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】ボストンコンサルティンググループの元日本代表の内田和成氏の著作で,ビジネスモデルの多様化に伴い,自社の競合が従来の業界の枠組みを超えて出現しうることについての警告と,その対処法について書かれています.2時間弱で読める内…

『孫子・戦略 クラウゼヴィッツ』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 多くの経営者が座右の銘にもする『孫子の兵法』と『クラウゼヴィッツの戦争論』において,エッセンスと両書の対比,その活用方法が書かれた本です.上記二書の内容自体に対する記述は勿論,宮本武蔵の剣術書『五輪書』や中国の有名な…

『マッキンゼー 経営の本質』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 マッキンゼー社を,そして今日のコンサルティング業界を創造した人と言っても過言ではない,元マッキンゼー・マネージングディレクターのマービン・バウワーの執筆した本であり,確固たる経営の意思を持つことそして優れた経営システ…

『経営参謀の発想法』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 元マッキンゼー副社長,ベインアンドカンパニー社長を経験された後正武氏の著作で,「戦略策定」,「組織」,「リーダーシップ」に重点を置いて様々なフレームワークや経営理論が紹介されています.兵法書や,戦争・軍の歴史,心理学の…

『不況期の競争はもう始まっている』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 ボストンコンサルティンググループがリーマンショック後に発行してきた定期リポート"Collrateral Damage"とハーバードビジネスレビューに発表した論稿から構成された本です.景気後退期において,企業が優先的にとりかかる課題とその…

『マッキンゼー 変革期の体質転換戦略』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】企業を取り巻く経営環境に起きている五つの大きな変革(技術革命,生産革命,流通革命,業務革命,世界化革命)に対し,企業に何が求められるか,それをいかに実現するかについて言及した書籍です.第一章の総論を大前研一氏が担当し,第…

『リーダーシップの鍛え方』 堀紘一

【評価】☆☆☆ 【紹介】 ドリームインキュベータ創設者の堀紘一氏が,同社社長から会長になった際に書かれたリーダーシップに関する著作です.国際化と規制緩和が進む中,変革を推進するうえで優れたリーダーシップを発揮する人材が,年齢に関係なく求められる…

『新たなる資本主義の正体』

【評価】☆☆☆ 【紹介】 資本の分散が進んだ現代において,会社・経営者,投資ファンド,監視機関,基準・評価指標,市民社会団体,議会・規制当局はこれからどうなっていくか,どうなっていくべきかについて述べた本です.要は何億人もの先進国勤労層の年金や…

『競争戦略論I』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】現在活躍中の,そしておそらく史上最も重要な戦略家としてフォーチュン誌から賞賛を受けたこともある著名な経営学者マイケル.E.ポーター教授が,自身がハーバードビジネスレビューに投稿してきた論文の中から重要なものを抜粋し,書籍…

『大前研一 戦略論』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】元マッキンゼー代表として,国内外の多くの有識者から高く評価されている大前研一氏がMckinsey Quarterly, Harvard Business Review, Wall Street Journalに投稿した名著論文を集めた本です.分野としては経営戦略がメインとなり,一…

『経営戦略論』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 ハーバードビジネスレビューに投稿された論文のうち,全社戦略・事業戦略に関する名著論文を集め,編集した本です.際立って印象的な論文はないものの,一つ一つの論文の質は高く,全体として良くできているといった印象です.若干本…

BAIN,AC,BOOZ関連書籍

ベインアンドカンパニー,アクセンチュア,ブーズアンドカンパニーのコンサルタント等が執筆した書籍を紹介します.アクセンチュアに関してはアンダーセンコンサルティング時代に出版された書籍が多いのでそれらも適宜紹介できればと思っています(アンダーセ…

『市場戦略論』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】マーケティング理論の第一人者,フィリップ・コトラーがハーバードビジネスレビューに投稿した名著論文を掲載した本です.お勧めの論文は以下のとおりです. 一章:マーケティングの思考と販売思考では,コトラーの考えるマーケティン…

人格・価値観形成

コンサルタントの仕事は精神的・肉体的にかなり大変です.選考の際にも,ファーム側は応募書類や面接での回答をもとに,応募者がそれに耐えうるだけの意志の強さを持っているか,応募者の持つ価値観が仕事の成果に繋がり得るものであるか,応募者が強い信念…

企業・業界理解

コンサルティングファームの多くは,応募者がコンサルティング業界を,そして自社のことを正確に理解しているかを様々な方法で試してきます.その理由はなぜか?大方,以下の3点によるかと思われます. 志望度の強さを確かめるため 応募者の希望業務と自社…

『不確実性の経営戦略』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 ハーバードビジネスレビューに掲載された論文の内,経済環境の複雑化が進行する現代・未来において,企業はどのような姿勢で自らの進路を切り開いていくか,ということについて優れた示唆を与えてくれる論文8本を抜粋し,編集した本…

『クルーグマンの視座』

【評価】☆☆☆ 【紹介】2008年にノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンがハーバードビジネスレビューに提出した論文の中で,特に有名なものを3本と,同氏がハーバードビジネスレビューから受けたインタビューを1本載せた本です. 一章:アメリカ経…

経済学の知見獲得

ここからは,余裕のある人・他の学生にさらに差をつけたい人向けの内容です.皆さんの多くは,新聞・日経ビジネスなどにもきちんと目を通し,世の中の流れを把握し自分なりの考えも持っておられることと思います.そこで余裕のある人は,著名な経済学者の書…

課題解決

業界問わず,現在企業が学生に期待する能力として,問題解決能力があります.経済環境の変化が激しく,金融,メーカー,メディア等々あらゆる業界で既存のビジネスを見直し,新たな成長機会を創出しなければならない現代においては当然です. 特にコンサルテ…

『隠れた人材価値』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 アメリカにおいても,組織の人間,特に現場の人間一人一人を大切にすることで,大きな成功を収めている企業が数多くあることを紹介し,今後の組織の在り方について,一つの提言を行っている本です.本書では,成功事例として以下の7社…

『組織改革 創造的破壊の戦略』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 人事・組織系コンサルティングファーム・ワトソンワイアットの元社長である高橋俊一さんの著作です.経済環境の変化が激しく,旧来の組織では対応が困難な現代において,企業はどのような組織を目指すべきなのか,そのためには経営陣…

『マーケティングのジレンマ』

【評価】☆☆☆ 【紹介】 マーケティング担当者が遭遇する,難しい意思決定の場面を紹介し,それに対しどのように行動すべきかを複数の専門家が答えるという,少し変わった構成の本です.取り扱われているケースは,以下の6つです. 製造物責任の不透明さにい…

『組織力を高める』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】株式会社三景の代表取締役の古田興司氏と,ローランドベルガーのパートナー平井孝志氏の共著であり,強い組織とは何なのか,そして強い組織をつくるためにはマネジャーは何を心がけ,どのような行動をとるべきかについて述べた本です.…

『リーダシップの本質』

【評価】☆☆☆ 【紹介】元ボストンコンサルティンググループ社長であり,現ドリームインキュベーター会長の堀紘一氏の著作で,リーダーにとって必要な資質,リーダーがとるべき行動について述べた本です.また他のリーダーシップの本にも見られるとおり,企業…

『経営の構想力』

【評価】☆☆☆ 【紹介】ローランドベルガー代表取締役兼CEOの西浦さんの著作で,変革期におけるリーダーにとって必要とされる心構えや能力について解説した本です.関連キーワードとしては リーダーシップ ナレッジマネジメント 組織戦略 といったところで…

『実践する経営者』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】企業経営の理念と方法において世界で最も評価を受けている人物の一人であるP.F.ドラッカーが”ウォールストリートジャーナル”に投稿した論文を,抜粋・編集したものです.内容は全社戦略から組織,技術開発と幅広くカバーされています…

『マッキンゼー 戦略の進化』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】McKinsey QuarterlyおよびHarvard Business Reviewに投稿された論文の内,現代の不確実性に対処するうえで役立つ知見を得られるものを選び編集した本です.従来の競争戦略の考え方から,どのように思考を変えるべきかを学ぶ目的として…