経営戦略

『ランチェスター戦略 弱者逆転の法則』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 孫子、クラウゼビッツ戦争論とならぶ軍事理論であるランチェスター戦略を経営に生かすための解説書です。タイトルに弱者逆転と書いてあるため、ともすると中小企業向けの経営戦略書との印象を受けがちですが、本書で言うところの弱者…

『会社を変える戦略』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 元BCG、元A.T.カーニー極東アジア共同代表、前ベイン&カンパニー東京事務所代表パートナーという経歴を持つ、山本真司氏の著作です。小説形式で、業務改善、事業戦略、企業価値マネジメントの勘所が学べる良書です。要点を二つほど…

『世界不況を生き抜く 新・企業戦略』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 BRICs経済研究で有名なエコノミスト、門倉貴史氏の著作で、新興国経済の現状と、それに対する先進諸国(特に日本)の対応について書かれた著作です。ざっくりとポイントを紹介すると以下の通りです。 新興国を生産拠点としてではなく…

『最強の経営学』

【評価】☆☆☆ 【紹介】 ハーバードMBA,ボストンコンサルティング,ATカーニー,同志社大学教授という刺激的な経歴の持ち主である,島田隆氏の著作です.新しい経営理論にむやみに飛びつく風潮に警鐘を鳴らすとともに,意思決定とは本来どういうものか,最低限抑え…

『進化する企業のしくみ』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 ボストンコンサルティンググループでテクノロジー系の案件を数多く手がけ,その後独立してコンサルティングファームを起した鈴木貴博氏と,NTT副社長の宇治則孝氏による共著です.内田和成氏の提唱する異業種間の企業競争の現状と,Web2.…

『逆境経営 7つの法則』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 駿河台大学,東京工業大学で教鞭を揮う水尾順一氏の著作で,近年の不況下・逆境下において企業が持つべき心得が書かれています.内容も易しく,紹介事例も親しみのある企業が多いです.が,同時に多くの企業が見落としがちな点をきちんと指…

『知識経営のすすめ』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 我が国における経営研究の第一人者の一人である野中郁次郎教授と,教授であり知識産業コンサルタントである紺野登氏の共著です.先進国を中心に知識労働者が増加している現状を踏まえ,知識経営(従来型のナレッジマネジメントを,より競…

『なぜ新しい戦略はいつも行き詰まるのか』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 元コーポレートディレクションのコンサルタントで,現在テキサス大学の助教授としてMBAの学生指導等に携わっている清水勝彦氏の著作です.従来の分析・論理思考を重視した経営戦略の限界と,希少性・価値の低下に対する問題提起とその対…

『経営戦略を問いなおす』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 『戦略不全の論理』や『経営は十年にして成らず』などの著書で知られる三品和広教授の著作です.タイトルからも分かるとおり,近年乱用されがちな「戦略」という言葉に対し,その意味と本質を考え直す内容となっています.特に前半が秀…

『稲盛和夫の実学 経営と会計』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 京セラの創業者であり,KDDI,ウィルコムの母体を創った稲盛和夫氏の著作です.会計を基点として経営の重要性について書かれています.各所に有意義な助言が散りばめられている訳ですが,特に印象的であった主張を三つ紹介します. 「…

『経営戦略立案シナリオ』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 ストラテジー&タクティクスの代表取締役社長の佐藤義典氏の著作です.市場戦略を出発点とし,事業戦略・組織戦略等にも触れられています.マーケティングの泰斗であるフィリップ・コトラー氏やセオドア・レビット氏等と同じく,顧客…

『H.ミンツバーグ経営論』 ヘンリー・ミンツバーグ

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 経営学の権威の一人,H.ミンツバーグの論文集です.著者は,P.F.ドラッカーやM.E.ポーターと比べると,日本での知名度は低いのですが,世界的には彼ら二人と並ぶ非常に影響力を持った人物です.本書は大きく三部に分かれており,それ…

『競争戦略論II』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 経営戦略の研究者として,最も影響力のある人物の一人であるマイケル.E.ポーター教授の論文集です.『競争戦略論I』が,個々の事業戦略や,企業の全社戦略,多角化などを中心に扱っていたのに対し,本書では,グローバル経済の性質や…

『BCG 戦略コンセプト』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 ボストンコンサルティンググループの事業戦略,市場戦略,組織戦略に関する考え方と,その際用いられる経営ツールが紹介されている本です.一章:競争優位の6つの視点は本書の総論となっており,日本企業が競争優位を築くための3つの…

『異業種 競争戦略』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】ボストンコンサルティンググループの元日本代表の内田和成氏の著作で,ビジネスモデルの多様化に伴い,自社の競合が従来の業界の枠組みを超えて出現しうることについての警告と,その対処法について書かれています.2時間弱で読める内…

『マッキンゼー 経営の本質』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 マッキンゼー社を,そして今日のコンサルティング業界を創造した人と言っても過言ではない,元マッキンゼー・マネージングディレクターのマービン・バウワーの執筆した本であり,確固たる経営の意思を持つことそして優れた経営システ…

『不況期の競争はもう始まっている』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 ボストンコンサルティンググループがリーマンショック後に発行してきた定期リポート"Collrateral Damage"とハーバードビジネスレビューに発表した論稿から構成された本です.景気後退期において,企業が優先的にとりかかる課題とその…

『マッキンゼー 変革期の体質転換戦略』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】企業を取り巻く経営環境に起きている五つの大きな変革(技術革命,生産革命,流通革命,業務革命,世界化革命)に対し,企業に何が求められるか,それをいかに実現するかについて言及した書籍です.第一章の総論を大前研一氏が担当し,第…

『競争戦略論I』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】現在活躍中の,そしておそらく史上最も重要な戦略家としてフォーチュン誌から賞賛を受けたこともある著名な経営学者マイケル.E.ポーター教授が,自身がハーバードビジネスレビューに投稿してきた論文の中から重要なものを抜粋し,書籍…

『大前研一 戦略論』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】元マッキンゼー代表として,国内外の多くの有識者から高く評価されている大前研一氏がMckinsey Quarterly, Harvard Business Review, Wall Street Journalに投稿した名著論文を集めた本です.分野としては経営戦略がメインとなり,一…

『経営戦略論』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 ハーバードビジネスレビューに投稿された論文のうち,全社戦略・事業戦略に関する名著論文を集め,編集した本です.際立って印象的な論文はないものの,一つ一つの論文の質は高く,全体として良くできているといった印象です.若干本…

『不確実性の経営戦略』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 ハーバードビジネスレビューに掲載された論文の内,経済環境の複雑化が進行する現代・未来において,企業はどのような姿勢で自らの進路を切り開いていくか,ということについて優れた示唆を与えてくれる論文8本を抜粋し,編集した本…

『隠れた人材価値』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】 アメリカにおいても,組織の人間,特に現場の人間一人一人を大切にすることで,大きな成功を収めている企業が数多くあることを紹介し,今後の組織の在り方について,一つの提言を行っている本です.本書では,成功事例として以下の7社…

『組織改革 創造的破壊の戦略』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】 人事・組織系コンサルティングファーム・ワトソンワイアットの元社長である高橋俊一さんの著作です.経済環境の変化が激しく,旧来の組織では対応が困難な現代において,企業はどのような組織を目指すべきなのか,そのためには経営陣…

『組織力を高める』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】株式会社三景の代表取締役の古田興司氏と,ローランドベルガーのパートナー平井孝志氏の共著であり,強い組織とは何なのか,そして強い組織をつくるためにはマネジャーは何を心がけ,どのような行動をとるべきかについて述べた本です.…

『実践する経営者』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】企業経営の理念と方法において世界で最も評価を受けている人物の一人であるP.F.ドラッカーが”ウォールストリートジャーナル”に投稿した論文を,抜粋・編集したものです.内容は全社戦略から組織,技術開発と幅広くカバーされています…

『マッキンゼー 戦略の進化』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】McKinsey QuarterlyおよびHarvard Business Reviewに投稿された論文の内,現代の不確実性に対処するうえで役立つ知見を得られるものを選び編集した本です.従来の競争戦略の考え方から,どのように思考を変えるべきかを学ぶ目的として…

『マッキンゼー式 最強の成長戦略』

【評価】☆☆☆☆☆ 【紹介】マッキンゼーのコンサルタント等によって書かれた大企業の成長戦略についての本です. 企業が勝ち残るためには市場のセグメントとニーズ,そしてそれらを満たすのに必要な能力をつぶさに理解することが不可欠である という主張から始…

『マッキンゼー 事業再生』

【評価】☆☆☆☆ 【紹介】マッキンゼーのコンサルタント等が執筆した事業再生絡みの論文の中で特に示唆に富んだものを選び,編集した本です.タイトルは事業再生となっていますが,得られる知見は事業再生に限定されるものではなく,企業の成長戦略や事業の分割…

『「選択と集中」の戦略』

【評価】☆☆☆ 【紹介】企業の収益構造の再設計に関して有益な論文を集めた書籍です.論文執筆者の中には 『イノベーションへの解』共著者のマイケル E.レイナー(デロイトコンサルティング) 『ブルーオーシャン戦略』著者のW.チャン・キム(ボストンコンサルテ…